創業者の会長と長女の社長との間で、今後の経営体制を巡って対立が続いている家具販売大手「大塚家具」の大塚久美子社長は26日、都内で会見し、「会社が発展する段階で、どこかで創業者から離れなければならない」と述べ、創業者を外す形となっている次の経営体制案は妥当だと主張しました。
大塚家具を巡っては、会社の取締役会が今月、創業者の大塚勝久会長を取締役から外す内容の人事案を決定したのに対し、勝久会長は、長女で今の社長の大塚久美子氏を取締役から外す内容の株主提案を出していて、次の経営体制を巡って創業者と長女の対立が続いています。
26日は大塚久美子社長が都内で記者会見し、この中で、「会社が発展する段階で、どこかで創業者のひごから離れなければいけないときが来る。どこかで切り替えをしなければいけない」と述べ、会社の取締役会で決めた次の経営体制案は妥当だと主張しました。
また、店を訪れた客に名前などを書いてもらい、店員が商品の案内をする「会員制」と呼ばれるかつての販売手法を見直し、客がより気軽に入店しやすくなるような戦略を強化する方針を示しました。
一方、大塚勝久会長は25日夜、都内で会見し、「久美子社長が示している次期の経営体制は経営にプラスになるとは思っていない。今回の混乱は会社の存続に関わる事態だ」と批判したうえで、店員が客の案内をする従来の販売手法の重要性は変わらないと主張しました。
大塚家具は来月27日に株主総会を開きますが、久美子社長と18%余りを保有し筆頭株主となっている勝久会長は、次の経営体制に関するそれぞれの議案について、大株主などに議決権を委任するよう呼びかけていく方針で、今後も両者の対立が続きそうです。 |